IBM マシンツール・フレームワーク

 −オープンCNCを支援するソフトウェア・コンポーネントを製品化−


OSECアーキテクチャを具現化するIBM マシンツール・フレームワーク(MTF)

OSE研究会では、CNCなどFA制御機器装置のオープン化を目指し、OSEC(Open System Environment for Controllers)アーキテクチャを提案しています。 その一部として、操作系ソフトウェアから見た工作機械の標準モデルがあります。 そこでは、ソフトウェア開発手法のフレームワークの考えを取り入れ、NC工作機械を軸、スピンドルなどの構成要素に分けて標準モデル化し、このモデルに基づいたソフトウェア部品とその間のインターフェースを定義しています。

日本アイ・ビー・エムでは、OSEC準拠の工作機械モデルに基づいた操作系ソフトウェアの開発環境として、工作機械のソフトウェア部品とヒューマン・マシン・インターフェースを構築するためのGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)パーツ群を、IBM VisualAge for C++上のソフトウェア部品ライブラリーの形で製品化しました。


IBM マシンツール・フレームワーク(MTF)とは

MTFは、様々な仕様の工作機械に対応した高機能な操作系アプリケーションを容易にかつ新たなコード作成を最小限にして開発することができるVisualAge for C++対応オブジェクト指向ソフトウェア部品ライブラリーです。

MTFには、次のような特長があります。

MTFには、次のようなメリットがあります。

プログラミングの手間を大幅に軽減
VisualAge for C++のビジュアル・ビルダーでは、 画面上で機械要素やGUIのパーツを配置し、これらパーツ間を接続して組み合わせてゆくだけでアプリケーションが完成し、プログラミングの手間を大幅に軽減することができます。 工作機械の基本的なパーツは、MTFにより提供され、汎用のパーツは、VisualAge for C++付属IBMオープン・クラス・ライブラリーの豊富なパーツ群、その他のベンダーのパーツが利用できます。
高い拡張性、再利用性
MTFにより提供されるソフトウェア部品は、工作機械のアプリケーションに対して適度な機能分割と汎用性を備えています。 これら既存のパーツをベースにして拡張したパーツや新しいパーツをフレームワークの中に組み込んで、柔軟に組み合わせることができます。 そのため、パーツを再利用して、異なる構成の工作機械のアプリケーションに生かすことができます。
保守の容易さ
ソフトウェアを部品化することによって、個々の部品ごとに変更や拡張ができるので、作成されたアプリケーションの保守が容易になります。
NC制御カードの実装から独立した標準インターフェース
操作アプリケーションからのNC制御カードに対する操作は、標準インターフェースを通して行うため、アプリケーションを異なるNC制御カードに対応させる場合、制御カードのパーツを置き換えるだけでアプリケーションの他の部分を再利用できます。 またNC制御カードのメーカーは、このような制御カードのパーツを提供することによって、個々のNC制御カードの実装に強く依存しない標準的なアプリケーション開発環境をカードユーザーに提供できます。
アプリケーションの高速な実行
VisualAge for C++の32ビット最適化コンパイラーによりコンパイルされ、敏速な応答速度が要求される操作系アプリケーションに答えます。
マルチ・プラットフォーム対応
作成されたアプリケーションはOS/2とWindows NTの両環境で高い互換性があります。
豊富なサンプル・プログラム
操作盤アプリケーションを中心に、豊富なサンプル・プログラムが提供されます。

アプリケーション構築例

ビジュアル・ビルダーを用いて画面上でグラフィカルにアプリケーションを作成できます。


動作環境

問い合わせ先


OS/2, OS/2 Warp, VisualAgeは米国IBMの商標です。
Windows NTは、Microsoft Corp.の商標です。
C++は、American Telephone & Telegraph Companyの商標です。